皮膚の「できもの・かぶれ」は接触皮膚炎かもしれません
― 日常生活でよく起こる
皮膚トラブル ―
「できもの」と思って受診される皮膚トラブル
皮膚に、
- 赤くなっている
- ぶつぶつが出てきた
- 水ぶくれやじゅくじゅくがある
- かゆみやヒリヒリ感がある
このような症状があると、
「できものができた」「何か悪いものでは?」と心配される方が多くいらっしゃいます。
これらの症状の原因として非常に多いのが
接触皮膚炎(せっしょくひふえん)、いわゆる「かぶれ」です。
接触皮膚炎とは?
接触皮膚炎とは、
皮膚に触れた物質が原因となって起こる湿疹性の炎症反応です。
ガイドラインでは、
- 外から触れた刺激物質
- アレルギーの原因となる物質(抗原)
によって起こる皮膚炎と定義されています。
接触皮膚炎の2つのタイプ
① 刺激性接触皮膚炎
強い刺激を持つ物質が皮膚に触れることで起こります。
- 洗剤
- 消毒薬
- 有機溶剤
- 摩擦や汗
などが原因となり、
誰にでも起こりうる皮膚炎とされています。
② アレルギー性接触皮膚炎
特定の物質にアレルギー反応を起こして発症します。
- 金属(ニッケルなど)
- 化粧品
- シャンプー・洗剤
- 医薬品
- 植物(ウルシなど)
などが原因となります。
少量の接触でも皮膚炎が起こる点が特徴です。
接触皮膚炎の症状
ガイドラインでは、接触皮膚炎の症状として次のような皮疹が挙げられています。
- 赤み(紅斑)
- ぶつぶつ(丘疹)
- 小さな水ぶくれ
- じゅくじゅくした滲出
- かゆみ、ヒリヒリ感
症状が長く続くと、
- 皮膚が厚くなる
- ゴワゴワする(苔癬化)
といった慢性的な変化が起こることもあります。
「できもの」と間違えやすい理由
接触皮膚炎は、
- 限られた場所に突然出る
- 盛り上がって見える
- 数日〜数週間続く
ため、
イボや腫瘍などの「できもの」と誤解されやすい皮膚疾患です。
しかし、接触皮膚炎は
炎症性の皮膚反応であり、腫瘍ではありません。
原因を突き止めることが治療の鍵です
ガイドラインでは、
接触皮膚炎は
原因物質を特定し、接触を断つことができれば根治が可能な疾患
と明記されています。
そのため、
- いつから症状が出たか
- どの部位に出たか
- 新しく使い始めたものはあるか
といった詳しい問診が非常に重要です。
パッチテストについて
アレルギー性接触皮膚炎が疑われる場合、
パッチテストが原因特定に有用とされています。
これは、
疑われる物質を皮膚に貼り、反応を見る検査で、
アレルギー性接触皮膚炎の診断に最も有用な検査とされています。
放置するとどうなる?
原因が分からないまま、
- 対症療法だけを続ける
- 長期間同じ薬を使い続ける
と、
- 皮膚炎が慢性化
- 皮膚が薄くなるなどの副作用
につながる可能性があることが、ガイドラインで指摘されています。
まとめ|「できものかな?」と思ったら
- 赤みやぶつぶつ、かゆみは「かぶれ」の可能性がある
- 接触皮膚炎は日常生活で非常に多い皮膚疾患
- 原因を見つけて避けることが治療の基本
- 皮膚科での診断が大切
「なかなか治らないできもの」
「繰り返す皮膚トラブル」がある場合は、
一度皮膚科にご相談ください。
※本記事は
「接触皮膚炎診療ガイドライン2020(日本皮膚科学会)」
を基に作成しています


