ニキビ(尋常性痤瘡)とは?
― だれにでも起こりうる
「皮膚の病気」です ―
ニキビは「皮膚疾患」です
ニキビは正式には
尋常性痤瘡(じんじょうせいざそう/Acne Vulgaris)
と呼ばれる、慢性の炎症性皮膚疾患です。
ガイドラインでは、
- 顔
- 胸
- 背中
などの毛穴と皮脂腺が多い部位に起こる病気と定義されています。
日本では、
90%以上の人が一生に一度は経験する非常に頻度の高い疾患であることが明記されています。
ニキビはなぜできるの?
ガイドラインでは、ニキビの原因として
次の 3つが複雑に関係する と説明されています。
① 毛穴のつまり(角化異常)
毛穴の出口が詰まり、皮脂が外に出にくくなります。
② 皮脂の増加
思春期以降のホルモンの影響などで皮脂分泌が増えます。
③ 細菌の増殖
毛穴の中でアクネ菌が増え、炎症を起こします。
これらが重なって、ニキビが発生します。
ニキビの種類
● 面皰(めんぽう)
いわゆる「ニキビのはじまり」です。
- 白ニキビ(閉鎖面皰)
- 黒ニキビ(開放面皰)
この段階ではまだ炎症はありません。
● 炎症性ニキビ
面皰に炎症が加わった状態です。
- 赤ニキビ
- 膿をもったニキビ
この段階になると、跡(瘢痕)が残るリスクが高くなることがガイドラインで強調されています。
「軽いニキビ」でも放置しない方がよい理由
ガイドラインでは、
- 軽症でも瘢痕(ニキビ跡)を残す可能性がある
- 早期治療により瘢痕を予防できる可能性がある
ことが明確に示されています。
そのため、
「そのうち治るから様子見」
ではなく、
早めに治療を始めることが重要な皮膚疾患と位置づけられています。
ニキビは生活の質にも影響します
ニキビは見た目の問題だけでなく、
- 気分の落ち込み
- 対人関係のストレス
- 学校や職場での悩み
など、生活の質(QOL:Quality of Life)を低下させる疾患であることが、ガイドラインに明記されています。
特に思春期では、
いじめの原因になりうることも指摘されています。
ニキビ治療の考え方(ガイドラインより)
「今あるニキビ」+「これからできるニキビ」を考える
ガイドラインでは、
ニキビ治療の目的は
- 炎症を抑えること
- 新しいニキビを作らせないこと
- ニキビ跡を防ぐこと
とされています。
そのため、
- 赤ニキビが治まった後も
- 毛穴のつまり(微小面皰)に対する治療を続ける
「維持療法」が重要とされています。
自己判断のケアに注意
ガイドラインでは、以下の点に注意が促されています。
- 強い刺激を与えるケア
- 過度な洗顔
- 自己流の治療中断
これらは、治療効果を下げる原因になるとされています。
最後に:ニキビは皮膚科で治療できる病気です
ニキビは
- よくある病気
- しかし放置すると跡が残る可能性がある病気
です。
ガイドライン(日本皮膚科学会 尋常性痤瘡・酒皶治療ガイドライン 2023)でも、
早期から適切な治療を行い、その後も維持療法を続けることが、現在の標準的な考え方とされています。
「市販薬で良くならない」
「繰り返しできる」
「跡が心配」
そのような場合は、皮膚科にご相談ください。
※本記事は
「日本皮膚科学会 尋常性痤瘡・酒皶治療ガイドライン 2023」を基に、一般向けに再構成したものです


